概要
応募作品
イベント来場者と出展者の満足度を高める「Event Solution System」
『第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテスト』に応募したビジネスプランの記録です。
今回考えた企画は、就職フェス、合同説明会、展示会、業界イベントなどのリアルイベントにおいて、来場者と出展者の双方が感じている課題を、オンライン学習やLMSと組み合わせて改善する「Event Solution System」です。
リアルイベントでは、来場者は「どのブースに行けばよいかわからない」「事前知識が足りず、説明を十分に理解できない」「イベント後に学びが続かない」といった悩みを抱えます。
一方で、出展者側にも「本当に関心のある来場者と出会いにくい」「説明時間が限られる」「名刺交換やアンケートだけでは、その後の学習・就職・商談につながりにくい」という課題があります。
そこで私は、イベントを1日限りの接点で終わらせるのではなく、事前学習、当日の体験、イベント後の学習・就労・商談までをつなぐ仕組みとして構想しました。
結果としては、1次選考の書類審査で落選しました。
ただ、コロナ禍を経たいま、リアルイベントとオンライン学習を組み合わせる発想は、より現実的で意味のある提案だったと感じています。
この記事で整理していること
- 第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテストへの応募記録
- Event Solution Systemのプラン概要
- 就職フェスや展示会で起きる来場者・出展者のペイン
- リアルイベントとオンライン学習をつなぐ考え方
- LMSを活用した学習・就労支援の構想
- 来場者と出展者の満足度を高める5つのSolution
- 1次選考落選から得た学び
- 今振り返って感じる、リアル×オンライン設計の可能性
スライド紹介
01. 応募概要
応募概要
『第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテスト』への応募作品
『第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテスト』に、イベント体験を改善するビジネスプランとして応募しました。
このコンテストは、ジャンルを限定せず、独自性、市場優位性、成長性、実現性を備えたビジネスプランを募集する形式でした。
社会課題や地域活性化など、テーマが限定されているビジネスコンテストも多い中で、このコンテストでは、より広く「実現性のある事業アイデア」が求められていたと感じています。
選考結果
- 応募コンテスト:第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテスト
- 応募作品:Event Solution System
- 結果:1次選考の書類審査で落選
応募要項の概要
第2回 Venture Bank ビジネスプランコンテスト 応募要項
- 今回で2回目となる「Venture Bank ビジネスプランコンテスト」は、さまざまな起業家やベンチャーキャピタルの強力な支援体制のもと、次世代の起業家の創出を目的としたコンテストです。
- 世界中にある革新的なビジネスアイデアを一つでも多く世に輩出し、より良い未来の実現の一助となるべく開催されました。
- 社会課題や地域活性化など、方向性が定められているものが多い昨今のビジネスコンテストの中で、ジャンルを問わず実現性のあるプランを募集する形式でした。
- 「独自性」「市場優位性」「成長性」「実現性」を満たすビジネスプランが求められました。
(引用:VentureBankサイトより)
なぜイベントソリューションを考えたのか
当時、就職フェスや展示会などのリアルイベントには、まだ多くの改善余地があると感じていました。
来場者は会場に行っても、どのブースを回るべきか迷います。出展者側も、多くの人と接点を持てる一方で、本当に関心の高い人や、将来的に顧客・求職者・学習者になり得る人と深くつながることが難しい場合があります。
そこで、リアルイベントの前後にオンライン学習や情報提供を組み合わせれば、イベント体験そのものの価値を高められるのではないかと考えました。
02. プラン概要
プラン概要
イベントを、学習・就労・商談につなげるLMS型サービス
Event Solution Systemは、就職フェスや展示会などのリアルイベントを、オンライン学習やLMSと連携させることで、来場者と出展者の双方の満足度を高めるサービス構想です。
単にイベント会場で情報を渡すだけではなく、事前学習、当日の参加、イベント後のフォローまでを一体化することを目指しました。
サービスの基本構想
- イベント前に、来場者がオンラインで基礎知識を学べる
- イベント当日は、自分に合ったブースやセミナーを見つけやすくする
- 出展者は、来場者の興味や学習状況を把握しやすくする
- イベント後も、LMS上で学習・相談・就職・商談につなげる
- 来場者と出展者の接点を、短期的な名刺交換で終わらせない
日本語学習・専門学習との接続
この構想では、日本語学習におけるオンライン学習指導、オンラインセミナー、eラーニングを活用し、育成した人材をIT業、クリエイター業、医療業などの専門学習や就労へつなげるLMSを想定しました。
オンライン学習指導については、1対1の個別指導、1対Nのオンラインセミナー、教材を活用したeラーニングを組み合わせます。
講師についても、プロ、セミプロ、アマチュアなど、複数のレベルを想定し、教材を使いながら指導できる仕組みを考えました。
リーンキャンパス
マーケット
ソリューション
イベントを「点」ではなく「線」で設計する
リアルイベントは、開催当日の盛り上がりだけで評価されがちです。
しかし、来場者にとって本当に重要なのは、イベントで得た情報が、その後の学習、就職、転職、商談、キャリア形成につながるかどうかです。
出展者にとっても、当日の来場者数だけではなく、イベント後にどれだけ関係が続くかが重要です。
そのため、このプランでは、イベントを1日限りの「点」ではなく、事前・当日・事後をつなぐ「線」として設計することを重視しました。
03. ペイン:来場者と出展者の悩み
問題提起
就職フェスや展示会で起きる、双方のミスマッチ
就職フェス、合同説明会、業界展示会などのリアルイベントには、来場者と出展者の双方に解決しきれていないペインがあります。
来場者は、会場に行けば多くの情報を得られる一方で、自分に合ったブースや企業、講座、サービスを見つけるのに苦労します。
出展者側も、多くの来場者と接点を持てる一方で、本当に関心度の高い人や、次のアクションにつながる人を見極めることが難しい場合があります。
来場者側のペイン
来場者側には、次のような課題があります。
- 会場が広く、どのブースから回ればよいかわからない
- 事前知識がないため、説明を聞いても理解しづらい
- 人気ブースが混雑し、十分に話を聞けない
- イベント後に、学習や応募、相談へつながりにくい
- 自分に合った企業や講座を比較しづらい
出展者側のペイン
出展者側にも、次のような課題があります。
- 多くの来場者に説明しても、関心度がわかりにくい
- 名刺交換やアンケートだけでは、次の接点につながりにくい
- 説明内容が毎回同じになり、スタッフの負担が大きい
- イベント後のフォローが属人的になりやすい
- 来場者の学習状況や理解度が見えづらい
イベントの価値を事前・事後まで広げる
リアルイベントの課題は、当日だけを改善しても解決しきれません。
来場者が事前に基礎知識を学べること。
出展者が来場者の関心を把握できること。
イベント後も学習や相談が続くこと。
この3つがつながることで、イベント全体の価値が高まると考えました。
04. 5つのSolution
Solution詳細
来場者と出展者の満足度を高める5つの打ち手
ペインに対する打ち手として、5つのSolutionを整理しました。
それぞれのSolutionは、単独で機能するだけでなく、組み合わせることで、イベント前・イベント当日・イベント後の体験をつなぐ役割を持ちます。
Solutionの考え方
- 来場者が事前に学び、自分に合ったイベント体験を選べる
- 出展者が関心度の高い来場者と出会いやすくなる
- イベント後もLMSを通じて学習・相談・応募につながる
- リアルイベントの混雑や情報不足を補う
- 来場者と出展者の接点を、データとして活用できる
5つのSolutionまとめ
5つのSolutionで目指したこと
5つのSolutionで目指したのは、イベントを単なる情報収集の場から、次の行動につながる体験へ変えることです。
イベント前に学ぶことで、来場者は当日の理解度を高められます。
イベント中に適切なブースやセミナーへ誘導できれば、満足度が上がります。
イベント後にLMSで学習や相談が続けば、就職、転職、商談、受講申し込みなどの成果につながりやすくなります。
05. LMSとオンライン学習を組み合わせる理由
LMS連携
イベント後も学習と接点を継続できる仕組みにする
このプランでは、LMSを重要な基盤として考えました。
理由は、イベントだけでは学習や就職支援が完結しないからです。
たとえば、就職フェスで企業説明を聞いたとしても、その場ですぐ応募できる人ばかりではありません。必要な知識を学び、スキルを身につけ、応募書類を整え、面談や面接に進むまでには時間がかかります。
展示会でも同じです。
出展者の商品やサービスに興味を持っても、詳しい資料を読み、比較し、社内検討し、問い合わせるまでには、イベント後のフォローが必要です。
LMSで管理できる情報
LMSを使うことで、以下のような情報を管理できます。
- 来場者の学習状況
- 受講したセミナーや教材
- 関心のある業界・企業・サービス
- イベント後の問い合わせ状況
- 応募や面談への進捗
- 出展者側のフォロー履歴
来場者と出展者の双方にメリットがある
来場者にとっては、イベントで得た情報をその後の学習につなげられることがメリットです。
出展者にとっては、関心の高い来場者に対して、適切なタイミングでフォローしやすくなります。
イベントを「その場限り」にしないことで、双方の満足度を高められると考えました。
06. 落選から得た学び
振り返り
1次選考落選から見えた、課題設定と伝え方の難しさ
今回の応募作品『Event Solution System』は、結果として1次選考で落選しました。
落選した理由を振り返ると、構想がやや広く、最初に解くべき課題や顧客が十分に絞り込めていなかった可能性があります。
就職フェス、展示会、オンライン学習、LMS、日本語学習、専門学習、就労支援など、多くの要素を含んでいたため、審査する側から見ると「最初に何を実現するサービスなのか」が伝わりづらかったかもしれません。
学びになったポイント
- ビジネスプランでは、最初の顧客課題を明確にする必要がある
- 来場者向けなのか、出展者向けなのか、LMS事業者向けなのかを絞る必要がある
- リアルイベントとオンライン学習の接続は有効だが、最初のMVPを小さくすべきだった
- 5つのSolutionを提示する場合でも、優先順位を明確にする必要がある
- 収益化ポイントを、出展料・学習課金・SaaS利用料などで整理する必要があった
今ならどう整理するか
今なら、最初のMVPはもっと絞ると思います。
たとえば、まずは「就職フェス後の学習・応募フォローに特化したLMS」として切り出します。
そのうえで、来場者の学習状況を見える化し、出展企業が適切にフォローできる仕組みを提供する。
このように、最初の利用シーンを絞った方が、事業としての実現性や導入イメージが伝わりやすかったと感じます。
07. まとめ
まとめ
イベント体験を、学びと就労につなげる構想
今回の応募作品『Event Solution System』は、就職フェスや展示会などのリアルイベントを、オンライン学習やLMSと組み合わせることで、来場者・出展者双方の満足度を高める構想でした。
結果としては1次選考で落選しましたが、コロナ禍を経たいま、リアルとオンラインを組み合わせるアプローチは、ますます現実的な選択肢になっていると感じます。
イベントは、会場に人を集めるだけでは価値が最大化されません。
来場者が事前に学び、当日に理解を深め、イベント後に学習・就職・商談へ進めること。
出展者が、関心度の高い来場者と出会い、イベント後も継続的に関係を築けること。
この両方を支援できれば、リアルイベントの価値は大きく高まります。
この企画で得た学び
- リアルイベントは、オンライン学習やLMSと組み合わせることで価値が高まる
- 来場者と出展者の双方のペインを整理することが重要
- イベント前・当日・イベント後を一体で設計すると、満足度が上がりやすい
- ビジネスプランでは、最初の顧客とMVPを絞る必要がある
- 構想が大きい場合ほど、段階的な導入シナリオが重要になる
- 落選した企画でも、時代の変化によって再評価できる可能性がある
この経験は、イベント支援、LMS、HR、教育、展示会DXを考えるうえで、大切な実践記録になりました。

























































