概要
なぜ本格的なバドミントンゲームは少ないのか?競技人口と熱量から考えたゲーム企画
このページでは、バドミントンをテーマにした本格スポーツゲームの企画案について紹介します。
2016年のリオ五輪では、タカマツペアが金メダルを獲得し、日本国内でもバドミントンへの注目が一気に高まりました。日本のバドミントン人気は、オグシオブーム以降に少しずつ広がり、さらに五輪での活躍によって、メディアで取り上げられる機会も増えていきました。
一方で、不思議に感じていたことがあります。
それは、バドミントンを本格的に扱ったゲームが、ほとんど登場していないことです。サッカー、野球、テニス、ゴルフ、卓球、ボウリングなどは、家庭用ゲームやスマホアプリとして展開されています。
しかし、世界的に競技人口が多いバドミントンは、なぜかゲーム市場では大きく扱われてきませんでした。そこで私は、バドミントンゲームには、まだ未開拓のビジネスチャンスがあるのではないかと考えました。
特にスマホアプリやダウンロード型ゲームであれば、従来の家庭用ゲームよりも開発規模を抑えながら、世界のバドミントン愛好者やライトユーザーに届けられる可能性があります。
司会パンダ この記事で整理していること
- バドミントンゲームが少ない理由への問題提起
- リオ五輪や日本代表の活躍によるバドミントン人気の高まり
- 家庭用ゲーム・スマホゲーム市場の背景
- 学生や友人同士で遊べるスポーツゲームとしての可能性
- バドミントンゲームのモード設計
- シングルス・ダブルス・団体戦・五輪モードの企画
- シャトルの動きや選手のモーション再現の難しさ
- 広告宣伝や競技団体・有名選手との連携案
- ニッチ市場を狙うゲーム企画としての可能性
閲覧者の皆様へ
01. 問題提起
競技人口が多いのに、なぜ本格的なバドミントンゲームは登場しないのか
2016年のリオ五輪でタカマツペアが金メダル
2016年のリオ五輪で、タカマツペアが金メダルを獲得しました。
この出来事は、日本国内でバドミントンの認知度を高める大きなきっかけになったと思います。
日本がバドミントン強国として注目され始めた背景には、オグシオブーム以降の人気拡大や、日本代表選手の国際大会での活躍があります。
以前は、バドミントンは学校の部活動や体育館で楽しむスポーツという印象が強かったかもしれません。
しかし、五輪での結果やメディア露出によって、競技スポーツとしての魅力も少しずつ伝わるようになりました。
それでもゲーム市場では存在感が薄い
一方で、ゲーム市場を見てみると、バドミントンを本格的に扱ったゲームは非常に少ない印象があります。
サッカーにはウイニングイレブンやFIFAシリーズ。
野球にはパワフルプロ野球。
ゴルフにはみんなのGOLF。
テニスや卓球、ボウリングなども、家庭用ゲームや体感型ゲームとして展開されてきました。
しかし、バドミントンは、世界的な競技人口がありながら、ゲームとして大きく扱われてきませんでした。
市場調査で見落とされていた可能性
なぜバドミントンゲームが少ないのか。
私は、市場調査の段階で「売上見込みが少ない」「商品化の価値が薄い」と判断されてきたのではないかと推測しています。
たしかに、サッカーや野球と比べると、バドミントンはメディア露出が少ない時期もありました。
しかし、ニッチな領域を攻めることもビジネスの王道です。
競合が少ないからこそ、先に本格的なゲームを出せば、そのジャンル内でシェアを確立できる可能性があります。
司会パンダ 02. バドミントンゲームに革命を起こす
事業機会
ニッチだからこそ、スマホアプリや低コスト開発で世界市場を狙える
バドミントンゲームに革命を起こす
バドミントンは、学生時代に経験した人が多いスポーツです。
学校の体育、部活動、地域の体育館、レクリエーションなど、競技としても遊びとしても親しまれています。
一方で、ゲーム市場では、本格的なバドミントンゲームがほとんどありません。
これは、見方を変えれば大きなチャンスです。
ライトユーザーを引き込める可能性
バドミントンは、ルールが比較的わかりやすく、経験者も多いスポーツです。
「体育でやったことがある」「部活でやっていた」「友人と遊んだことがある」という人も多いはずです。
そのため、サッカーや野球ほどの巨大市場ではなくても、潜在的なライトユーザーは多く存在していると考えられます。
特にスマホアプリであれば、家庭用ゲーム機よりも気軽に遊べます。
1試合の時間を短くし、操作をシンプルにすれば、通勤時間や休憩時間にも遊べるスポーツゲームにできます。
海外市場への可能性
バドミントンは、日本だけでなく、欧州、中国、韓国、インドネシア、東南アジアなどでも人気があります。
特にアジア圏では競技としての知名度が高く、ゲームのターゲット市場としても相性が良いと考えられます。
スマホゲームであれば、国内だけでなく海外展開もしやすくなります。
ローカライズやオンライン対戦を入れれば、国別ランキングや国際大会モードも企画できます。
競合が少ないことを強みにする
マイナースポーツであることは、弱みでもあります。しかし、競合が少ないことは強みでもあります。
有名シリーズが存在しないジャンルでは、最初に完成度の高いゲームを出した企業が、そのジャンルの代表ポジションを取りやすくなります。バドミントンゲームは、まさにその余白がある領域だと考えました。
03. ゲーム界の背景:マクロ分析
友人の家に集まって遊ぶゲームには、シンプルで盛り上がる要素がある
学生が友人の家に集まって一緒に遊ぶゲーム
学生が友人の家に集まって遊ぶ有名なゲームには、いくつか共通点があります。
- 桃太郎電鉄
- ウイニングイレブン
- パワフルプロ野球
- みんなでGOLF
- Wiiスポーツ
これらのゲームは、必ずしも複雑な操作が必要なものばかりではありません。
むしろ、友人同士で盛り上がること、ルールがわかりやすいこと、短時間でも楽しめること、勝敗がわかりやすいことが重要です。
バドミントンやフットサルにも可能性がある
もし、バドミントンやフットサルのように、身近で経験者が多いスポーツをゲーム化できれば、友人同士で遊ぶスポーツゲームとして成立する可能性があります。
特にバドミントンは、シングルスだけでなくダブルスがあるため、2人対2人の対戦にも向いています。
友人同士でペアを組み、対戦したり、協力したりできる点は、ゲームとして魅力があります。
Wiiスポーツ以降の体感型ゲームの流れ
Wiiスポーツのような体感型ゲームがヒットした背景には、シンプルな操作で幅広い年齢層が遊べることがありました。
バドミントンも、操作設計を工夫すれば、直感的に遊べるゲームにできます。
スマホであればフリック操作。
家庭用ゲームであればスティック操作やモーション操作。
ゲーム機の性能が向上した現在なら、シャトルの軌道や選手の動きを以前よりリアルに再現しやすくなっています。
過去のバドミントン収録ゲームについて
2008年3月19日にハドソンから発売された「デカスポルタ」の中に、バドミントンが収録されたことがあります。
ただし、これは複数スポーツを収録したゲームの中の1種目であり、バドミントン専門ゲームではありませんでした。
また、現実のバドミントンとは異なる動きや操作性の悪さも目立ち、競技経験者が満足できる完成度には届いていなかった印象があります。
だからこそ、バドミントンを正面から扱う本格ゲームには、まだ余地があると考えました。
司会パンダ 04. バドミントンブームを追い風にする
日本だけでなく、アジア・欧州まで見据えたスポーツゲームにする
独創性:
| 自信度:
| 実現しやすさ:
世界に愛されるゲームを目指す
バドミントンの愛好者は、日本だけでなく世界中に存在します。
当時の日本バドミントン協会の資料では、日本の競技人口が平成19年時点で約22万7400人まで増加しているとされていました。
日本はかつて、世界の中ではバドミントン弱小国という印象もありました。
しかし、北京五輪以降の活躍や、ルール改正、中国人コーチによる強化、選手のレベルアップなどにより、国際大会でも存在感を示すようになっていきました。
アジア圏との相性
バドミントンは、アジア圏で特に強いスポーツです。
インドネシアでは国技のように親しまれ、中国、韓国、デンマークなども強豪国として知られています。
ゲームの購買ターゲットとして考えた場合、バドミントン熱が高い地域が近くにあることは大きな強みです。
日本国内だけでなく、アジア圏、欧州、世界市場を視野に入れたゲーム設計が必要だと考えました。
マイナースポーツだからこそ代表作を狙える
バドミントンは、サッカーや野球ほどゲーム市場が大きいわけではありません。そのため、売上が伸びない懸念はあります。
しかし、過去に本格的な専門ゲームが少ないからこそ、待ち望んでいる人もいるはずです。競合が少ない市場で、完成度の高いゲームを提供できれば、バドミントンゲームの代表作として認知される可能性があります。
05. バドミントンゲームの内容
高速ラリーと青春ストーリーを軸に、遊びやすい複数モードを用意する
試合の展開が早いのが魅力
独創性:
| 自信度:
| 実現しやすさ:
バドミントンの魅力は、試合展開の速さです。
スマッシュ、ドライブ、ヘアピン、クリア、ドロップ、ハイバックなど、ラケット競技の中でも独特の技が多くあります。シャトルは球ではないため、初速と終速が大きく変わります。
強く打った瞬間は速く、途中で急激に失速したり、角度によって落ち方が変わったりします。このスピード感と駆け引きをゲームで再現できれば、他のスポーツゲームにはない面白さを出せます。
ストーリーモード
ストーリーモードでは、高校生のインターハイを舞台にします。
団体戦や個人戦で全国制覇を目指す青春スポーツゲームとして設計します。
部活動、ライバル校、先輩・後輩、ダブルスペアとの信頼関係、練習メニュー、ケガ、メンタル、全国大会など、スポーツ漫画のような展開を入れることで、競技経験者だけでなく、ライトユーザーにも感情移入しやすくなります。
ストーリーモードで入れたい要素
- 高校のバドミントン部に入部するところから始まる
- 練習で能力値を伸ばす
- ライバル校との対戦がある
- シングルス・ダブルス・団体戦を経験する
- 個性ある必殺技や得意ショットを習得する
- インターハイ全国制覇を目指す
友人と遊ぶモード
友人と遊ぶモードでは、対戦・協力の両方を楽しめるようにします。
- 1〜4人対戦
- シングルス
- ダブルス
- 団体戦モード
- 2人で世界に挑む「ダブルス五輪戦」
- 有名ペアに挑む「チャレンジモード」
- 混合ダブルス戦
その他のモード案
ゲームを長く遊んでもらうには、試合以外の要素も必要です。
- トレーニングモード
- ショット練習モード
- ラリー継続チャレンジ
- キャラクター育成
- ラケット・シューズ・ウェアなどのアイテム購入
- オンラインランキング
- 国別大会モード
- 学校対抗・実業団対抗モード
成功の秘訣は、ラリーが続くこと
バドミントンゲームの成功で最も大切なのは、ラリーが続くことです。
現実のバドミントンはミスが出やすい競技ですが、ゲームでは、初心者でもある程度ラリーが続く調整が必要です。
ただし、簡単すぎると経験者には物足りません。
そのため、初心者向けには自動補正を入れ、上級者向けには細かいショット操作やタイミング要素を入れると良いと考えました。
司会パンダ 06. 本格派バドミントンゲームを目指す
リアリティ設計
モーションキャプチャーと物理演算で、独特の動きとシャトル軌道を再現する
本格派バドミントンゲームを目指す
バドミントンの独特な動きをゲームで再現するのは、経験者でない限り難しいと思います。バドミントンは、見た目以上にフットワークが重要なスポーツです。
前後左右への移動、ジャンプ、踏み込み、戻り、体勢を崩した状態からの返球など、動きのバリエーションが非常に多いです。さらに、ラケットワークも細かく、スマッシュ、ヘアピン、ハイバック、ドライブ、クリア、ドロップなど、ショットによって身体の使い方が変わります。
有名選手によるモーション解析
本格的なゲームにするなら、有名選手や元選手にモデリングやモーションキャプチャーを依頼する方法が考えられます。
実際の選手の動きを収録すれば、ゲーム内の動きに説得力が出ます。バドミントン経験者が見ても違和感の少ない動きを作るには、競技経験者の協力が重要です。
シャトルの物理挙動が難しい
バドミントンゲームで特に難しいのは、シャトルの動きです。シャトルは、ボールとは違います。初速と終速が大きく異なり、空気抵抗によって急激に失速します。
また、角度やスピンによって落下幅が変わります。この独特の失速感を再現できるかどうかが、バドミントンゲームらしさを左右します。
再現すべき競技要素
- スマッシュの初速と失速
- ヘアピンの繊細な落下
- ハイバックの独特な打点
- ドライブの高速ラリー
- クリアで奥へ飛ばす軌道
- ドロップで前へ落とす駆け引き
- 選手ごとのスタミナ消耗
- 強打のヒットパワーの違い
- フットワークの戻りの速さ
技術的には可能性がある
シャトルの再現は難しいですが、野球ゲームではカーブやフォークの回転、サッカーゲームではボールの軌道や選手の動きが再現されています。
そのため、バドミントンも物理演算やモーション技術を工夫すれば再現できると考えます。特に現在のゲーム機やスマホの処理能力であれば、昔よりもリアルな表現が可能になっています。
07. 広告・宣伝戦略
有名選手・漫画家・競技団体と連携し、競技ファンへ自然に届ける
人気アニメのゲーム化は失敗が多い
スポーツゲームを作る際、人気漫画やアニメのゲーム化という方法もあります。
しかし、人気アニメや漫画をゲーム化した作品は、必ずしも成功するとは限りません。
キャラクター人気に頼りすぎると、ゲーム性が弱くなったり、原作ファン以外に届きにくかったりする場合があります。
漫画は宣伝協力として活用する
当時、バドミントンの人気漫画として「スマッシュ」がありました。
私は、漫画キャラクターをそのままゲーム化するよりも、作者である咲香里先生に応援コメントや宣伝協力をお願いする方が、コスト面でも反響面でも効果的ではないかと考えました。
ゲームそのものはオリジナルとして作り、宣伝や認知拡大の部分で漫画や関係者と連携する形です。
元世界王者の人脈
私の友人には、バドミントン元世界王者の方がいます。
その人脈を活かして、モーションキャプチャーの被験者や監修者として協力を依頼できないかと考えていました。
また、オグシオは解散しましたが、日本バドミントン協会や実業団チームなどにも、バドミントンの普及や知名度向上の観点から協力を促せる可能性があります。
広告・宣伝で考えられる施策
- 有名選手による監修
- 元世界王者によるモーションキャプチャー協力
- バドミントン漫画家による応援コメント
- 日本バドミントン協会との連携
- 実業団チームとのコラボ
- 部活動向けキャンペーン
- 五輪・世界大会時期に合わせたPR
- アジア圏向けの海外展開
司会パンダ 08. 実現に向けた課題
ニッチ市場を狙うには、操作性・リアリティ・遊びやすさのバランスが重要
バドミントンゲームには可能性がありますが、実現にはいくつかの課題があります。最大の課題は、競技のリアリティとゲームとしての遊びやすさを両立することです。現実のバドミントンをそのまま再現しすぎると、初心者には難しくなります。
一方で、簡単にしすぎると、経験者には物足りないゲームになります。
実現時に考えるべき課題
- 初心者でもラリーが続く操作性
- 経験者が納得できるショットの駆け引き
- シャトルの独特な失速感の再現
- ダブルス時のポジショニングAI
- スマホ操作でどこまで競技性を出すか
- キャラクター路線かリアル路線かの判断
- 国内向けか海外向けかのマーケティング戦略
- 有名選手や団体との権利・協力調整
最初のMVPとして考えるなら
最初からフル機能のゲームを作るのではなく、MVPとして小さく始めるなら、スマホ向けのシンプルなラリーゲームから始めるのが現実的です。
たとえば、以下のような構成です。
- シングルスの簡易対戦
- フリック操作によるショット選択
- スマッシュ・クリア・ドロップ・ヘアピンの4種類
- スタミナゲージ
- ラリー回数チャレンジ
- オンラインランキング
この範囲であれば、まず遊びの核を検証できます。
その後、ダブルス、ストーリー、育成、国別大会、オンライン対戦へ広げていくのが良いと考えます。
09. まとめ
バドミントンゲームは、競合が少ないからこそ代表作を狙える未開拓ジャンル
バドミントンは、日本でも世界でも多くの愛好者がいるスポーツです。
2016年リオ五輪でのタカマツペア金メダルをはじめ、日本代表の活躍によって、競技としての注目度も高まりました。
それにもかかわらず、本格的なバドミントンゲームは、ゲーム市場でほとんど存在していません。
これは、見方を変えれば大きなチャンスです。
競合が少ないからこそ、最初に完成度の高いゲームを出すことで、バドミントンゲームの代表作になれる可能性があります。
この企画で得た学び
- 競技人口が多くても、ゲーム化されていないスポーツには市場の余白がある
- バドミントンは、シングルス・ダブルス・団体戦などゲーム化しやすい要素が多い
- 成功の鍵は、初心者でもラリーが続く操作性にある
- 経験者向けには、ショットの駆け引きやフットワーク再現が重要になる
- シャトルの失速やスピンなど、物理挙動の再現がゲームらしさを左右する
- 有名選手や元世界王者の協力があれば、本格感と宣伝力を高められる
- スマホアプリなら、ニッチ市場でも世界展開を狙いやすい
バドミントンゲームは、サッカーや野球のような巨大ジャンルではないかもしれません。
しかし、ニッチだからこそ熱量の高いユーザーがいます。
学校の部活で経験した人、社会人になっても続けている人、海外の競技ファン、友人と気軽に遊びたい人。
そうした人たちに向けて、シンプルで楽しく、少し本格的なバドミントンゲームを届けることができれば、新しいスポーツゲームの市場を作れるのではないかと考えました。
司会パンダ








