概要
小学生の頃に遊んだプラバンを、大人になって再研究した制作実験
この記事では、小学生の頃に工作として遊んでいた「プラバン」を、大人になって改めて制作実験した記録を紹介します。
私が小学6年生の頃、漫画キャラクターのコースターをプラバンで大量生産していた時は、油性ペンで絵を描くのが中心でした。
しかし、大人になってネット上の作品を見てみると、色鉛筆、水彩、絵具、立体作品、アクセサリー化など、想像以上に表現の幅が広がっていることに驚きました。
- 「プラバンって、こんな作風もできるのか?」
- 「自分流の作品にできないだろうか?」
そう感じたことが、今回の制作実験の始まりです。
今回は、色鉛筆、水彩画、油性ペン、プラカラー、彫り、墨入れ、シールなど、材料や工程を変えながら2日間にわたって試作しました。
目指したのは、自分流の「くまもん」作品レシピを作ることです。
しかし、実際に作ってみると、塗料が溶けたり、温度調整が難しかったり、素人っぽさが抜けなかったりと、失敗の連続でした。
さらに、2016年4月の熊本地震をきっかけに、プラバン制作を使って何か支援につなげられないかも考えました。
ワークショップ、動画制作、ARで動くアクセサリーなど、いくつかのプランを検討しています。
司会パンダ この記事で整理していること
- 小学生の頃に遊んだプラバン制作の記憶
- 大人になって知ったプラバン表現の広がり
- 色鉛筆・水彩・油性ペン・プラカラーなどの制作実験
- 塗料や温度、工程を変えながら試行錯誤した記録
- 自分流の「くまもん」作品レシピづくり
- 熊本地震をきっかけに考えた支援のカタチ
- プラバンワークショップの可能性と迷い
- デジタル絵本・4コマ物語・動画CMへの展開案
- ARで動くアクセサリーという企画案
- 手作り作品を通じて感じた、ものづくりの奥深さ
参考記事
01. 小学生の頃に遊んだ“プラバン”
油性ペンで描いて焼く、懐かしい工作体験が制作の入口だった
小学生の時に工作として遊んだ“プラバン”
プラバンは、子どもの頃に一度は遊んだことがある人も多い工作素材だと思います。
透明なプラスチック板に絵を描き、オーブントースターなどで加熱すると、小さく縮んで硬くなる。
その変化が面白く、子どもながらに夢中になった記憶があります。
私が小学6年生の頃は、漫画キャラクターを描いたコースターを、プラバンで大量に作っていました。
当時は、油性ペンで線を描き、色を塗るという作り方が中心でした。
今思えば、かなり素朴な制作方法です。
大人になって知ったプラバン表現の広がり
大人になってネット上でプラバン作品を見てみると、想像以上に表現が進化していました。
色鉛筆でやわらかく着色した作品。
絵具や水彩風に仕上げた作品。
立体的に曲げたアクセサリー。
レジンでコーティングした、完成度の高い雑貨。
子どもの工作という印象だったプラバンが、ハンドメイド作品やアクセサリー制作の素材として活用されていることに驚きました。
自分でも試してみたいと思った理由
ネットで見つけた作品を見ているうちに、自分でも改めて作ってみたくなりました。
小学生の頃の記憶だけで終わらせるのではなく、大人の制作として、どこまで表現できるのか。
油性ペンだけではなく、色鉛筆や絵具を使うとどうなるのか。
平面だけでなく、立体作品やアクセサリーにできるのか。
その疑問を、自分の手で試してみることにしました。
司会パンダ 02. 自分流の作品を作るための実験
色鉛筆・水彩・油性ペン・プラカラーなど、材料と工程を変えて試す
自分流の作品ってできないかな?
早速、自分で体験してみる
今回の制作では、ただプラバンに絵を描くだけではなく、さまざまな材料と工程を試しました。
同じ下絵でも、使う道具や塗り方によって、仕上がりが大きく変わります。
色鉛筆なら、やわらかい手作り感が出ます。
油性ペンなら、線がはっきりしてキャラクター感が出ます。
絵具やプラカラーを使うと、発色は強くなりますが、焼いたときに塗料が溶けたり、ムラになったりすることもあります。
試した材料・工程
- 油性ペンで線を描く
- 色鉛筆で着色する
- 水彩画風の表現を試す
- プラカラーで発色を強くする
- 彫りを入れて墨入れする
- シールを使って装飾する
- 温度や焼き時間を変えてみる
- 工程の順番を変えて仕上がりを比較する
失敗を繰り返して見えてきたこと
プラバン制作は、一見簡単そうに見えます。
しかし、きれいに仕上げようとすると、かなり難しいことがわかりました。
焼く前と焼いた後では、サイズも色の濃さも変わります。
加熱時に反ったり、歪んだりすることもあります。
塗料によっては溶けたり、表面が汚くなったりします。
そのため、完成品だけを見ると簡単そうでも、安定してきれいに作るには、かなりの経験が必要だと感じました。
03. 自分流の「くまもん」作品レシピ
手作り感は出せたが、プロっぽく仕上げる難しさも実感した
今回の実験では、自分流の「くまもん」作品レシピを作ることを目指しました。
くまもんは、丸い形や表情の印象が強く、プラバン作品にすると可愛くなりやすいモチーフです。
一方で、シンプルなキャラクターほど、線のズレや塗りムラが目立ちます。
少し表情が違うだけで、印象が変わってしまいます。
手作り感と完成度のバランス
プラバン作品には、手作りならではの味があります。
多少のムラや歪みも、ハンドメイドらしさとして魅力になる場合があります。
しかし、支援グッズや販売物、ワークショップ作品として考える場合は、一定の完成度も必要になります。
「手作り感」と「プロっぽさ」のバランスをどう取るかが、思った以上に難しいと感じました。
完成に近づいたものの、まだ素人っぽさが残る
実験を繰り返すことで、自分なりのレシピは少しずつ見えてきました。
どの材料を使うと失敗しやすいか。
どの順番で作業すると安定するか。
どのくらいの温度や時間が良いか。
そうした感覚はつかめてきました。
ただし、完成品を見ると、まだどこか「素人っぽさ」が残ります。
プラバン制作は、見た目以上に奥が深い世界だと感じました。
司会パンダ 04. 2016年4月の熊本地震で感じたこと
実家のある熊本県の震災をきっかけに、自分にできる支援の形を考えた
2016年4月の熊本震災で想う形
2016年4月、実家のある熊本県で大きな地震が起きました。
地元が大変な状況になっていることを知り、自分に何ができるのかを考えるようになりました。東京銀座の「銀座熊本館」には行列ができており、多くの人が熊本を応援しようとしている様子を見ました。
その光景から、日本人のあたたかさを感じました。
個人でできる支援は何か
支援の形を考えるのは簡単ではありません。
- 寄付をする。
- 熊本の商品を買う。
- 情報を発信する。
- 現地へ行って手伝う。
さまざまな方法があります。
しかし、個人で何かをしようとすると、どこまでできるのか、何が本当に役立つのか、迷いも生まれます。
私は、ものづくりやワークショップの経験を活かし、プラバン制作を通じて何か支援につなげられないかと考えました。
工作体験と支援をつなげる発想
プラバンは、子どもでも取り組みやすい工作です。
親子で一緒に作ることもできます。
完成した作品をキーホルダーやストラップにすれば、持ち歩ける小さな応援グッズにもなります。
ただし、支援活動として成立させるには、作る人、受け取る人、募金する人、それぞれに納得感が必要です。
そのため、具体的なプランを考えながらも、迷いがありました。
05. プラン1:ワークショップでボランティア
親子でプラバンを作り、工作体験と募金をつなげる案
【プラン1】ワークショップでボランティア?考えてはみたものの…
プラン1として考えたのは、プラバン制作のワークショップです。
小学校や文化会館などで、子どもたちが「くまもん」を作成し、その作品や想いを熊本県へ届ける。
あるいは、関東の子どもたちに工作体験をしてもらい、参加費の一部を募金にする。
または、熊本で実際にワークショップを開催する。
このような形を考えました。
Tips①小学校か文化会館にて、子どもが「くまもん」を作成し、熊本県へ届ける。
②関東の子どもたちにワークショップとして体験してもらい、例として500円の会費を募金へつなげる。
③熊本でワークショップを開催する。
子どもの工作体験は、大人になっても覚えているものです。現に私も数十年経ってからプラバンを作ってみました。元教師の私としては、親子が喜ぶ姿が目に浮かびます。
ワークショップの魅力
ワークショップには、単なる募金とは違う良さがあります。
- 子どもが自分で手を動かす。
- 親子で一緒に作る。
- 熊本のことを知るきっかけになる。
- 作ったものが応援の形になる。
こうした体験は、記憶に残りやすいです。
子どもの頃に作ったものは、大人になっても覚えていることがあります。
私自身も、小学生の頃のプラバン体験を今でも覚えています。
一方で感じた迷い
一方で、実際にワークショップを開催するには不安もありました。
- 素人講師がワークショップを開催して、参加者に満足してもらえるのか。
- 手作業で作る心はあっても、完成度が低い作品を受け取る側はどう感じるのか。
- 大人でも意外ときれいに仕上げるのは難しいため、子どもが満足できる作品になるのか。
- 募金していただいた方に、携帯ストラップやキーホルダーとして渡す構想は、ボランティアとして適しているのか。
考えれば考えるほど、支援としての形に迷いが出てきました。
しかしながら、素人講師がワークショップを開催するには弱さもあります。手作業で作る心はあっても、上手とはいえない作品をもらう側はどう感じるのか。大人でも意外と上手に完成させるには難しい部分があります。募金をしていただいた方に「携帯ストラップやキーホルダーとして渡すのはどうだろう?」という構想も、ボランティアとして適しているのか迷ってしまいます。

司会パンダ 06. プラン2:動画をつくる
プラバンの手作り感を活かし、デジタル絵本や4コマ物語へ展開する
【プラン2】動画をつくる
プラン2として考えたのは、プラバン作品を使った動画制作です。
プラバンには、手作りならではの風味や温かさがあります。
その質感を活かすなら、単なるアクセサリーとして渡すだけでなく、キャラクターに「命」や「魂」を持たせるような見せ方ができるのではないかと考えました。
たとえば、デジタル絵本、4コマ物語、動画CMなどです。
プラバンには“手作りの風味・良さ”がテイストとして出ます。そこでキャラクターに「命」「魂」「感動」「感情移入」を持たせやすい表現として、「デジタル絵本」「4コマ物語」「動画CM」が最適に思えました。
動画案で考えたこと
- 対象は、5〜8歳の子どもにもわかる単純な物語にする。図書館で子ども向けの本を参考にしながら、脚本を考える。
- 動物キャラクターたちをメインに活かす物語にする。
- 「前向き」「勇気」「協力の輪」をテーマに、震災被災者の心に届くような内容にする。すでに3案を作成済み。
- 震災とは直接関係のない、日本昔話や動物の物語として展開する案も考える。
- くまもんを登場させる案も検討する。
手作りキャラクターだからこそ感情移入しやすい
プラバン作品は、完璧なCGではありません。少し歪みがあったり、色にムラがあったり、手作り感が残ります。
しかし、その不完全さが、逆に温かさにつながる場合があります。
手作りのキャラクターが動き出すと、見る人は親しみを感じやすくなります。特に子ども向けの物語では、きれいすぎる映像よりも、手作りの温度感が合う可能性があります。
支援メッセージとしての動画
動画であれば、作品を直接届けるだけでなく、インターネット上で多くの人に見てもらえます。
「前向き」「勇気」「協力の輪」といったテーマを物語として伝えれば、押しつけがましくない支援メッセージになります。
被災地への直接的な支援とは違うかもしれませんが、心を支える表現として、動画には可能性があると感じました。
07. プラン3:ARで動くアクセサリー
スマホをかざすと動き出す、話題性のあるプラバンアクセサリー
【プラン3】ARで動くアクセサリー
プラン3として考えたのは、ARで動くアクセサリーです。
- プラバンで作ったキーホルダーやストラップにスマホをかざすと、画面上でキャラクターが動き出す。
- 音声が流れる。
- 応援メッセージが表示される。
- 物語が始まる。
そのような体験を作れないかと考えました。
AR化で広がる体験
通常のプラバンアクセサリーは、手に取って見るものです。
しかし、ARと組み合わせることで、見るだけではなく、体験する作品に変わります。
たとえば、以下のような演出が考えられます。
- スマホをかざすとキャラクターが動き出す
- 応援メッセージが表示される
- 子どもが作った作品に音声を追加する
- キャラクターが物語を話し始める
- 募金や支援サイトへの案内を表示する
- 複数のアクセサリーを集めると物語が増える
技術的な難しさ
AR化には技術的な難しさもあります。
特にマーカレスで認識する場合、プラバン作品の形や絵柄を正確に認識する必要があります。
手作り作品は、一つひとつ形や色が微妙に違うため、認識精度を高めるのは簡単ではありません。
そのため、現実的には、作品に小さなマーカーやQRコードを入れる方法も検討する必要があるかもしれません。
話題性と拡散力
ARで動くアクセサリーは、話題性があります。
子どもが作った作品が、スマホをかざすと動く。
これは、親子で驚きや楽しさを共有しやすい体験です。
SNSでの拡散にも向いています。
支援活動として考えるなら、単なる募金グッズではなく、参加者の記憶に残る体験型グッズにできる可能性があります。
司会パンダ 08. 支援の形として考えたこと
ものづくりで支援するには、作る側・受け取る側・届け方の設計が必要
プラバン制作を通じて支援を考える中で、ただ「作る」だけでは不十分だと感じました。
支援活動として成立させるには、作る側の想いだけでなく、受け取る側の気持ちや、届け方の設計も必要です。
支援として考えるべきポイント
- 誰のために作るのか
- 受け取る人にとって負担にならないか
- 作品の完成度は十分か
- 募金との関係性が明確か
- ワークショップ参加者にとって学びや楽しさがあるか
- 熊本への想いが押しつけにならないか
- 継続できる活動か
元教師として感じた可能性
私は元教師として、子どもが何かを作っているときの表情や、親子が一緒に楽しむ姿を想像しました。
工作体験は、子どもにとって記憶に残ります。
自分で作ったものには、愛着が生まれます。
その体験が、熊本を応援する気持ちや、誰かを思いやるきっかけになるなら、プラバンワークショップには意味があると思いました。
迷いも含めて企画の一部
一方で、迷いもあります。
- ボランティアとして本当に適切なのか。
- 完成度の低い作品を支援グッズとして扱ってよいのか。
- 募金してくれた人に渡すものとして十分なのか。
その迷いも含めて、支援企画を考えるうえで大切なプロセスだったと思います。
09. プラバン制作で学んだこと
懐かしい工作素材にも、材料・工程・温度・仕上げの奥深さがある
今回のプラバン制作を通じて、改めてものづくりの奥深さを感じました。
小学生の頃は、油性ペンで描いて焼くだけで十分楽しかったプラバン。
しかし、大人になって完成度を求めると、考えることが一気に増えます。
今回学んだこと
- 焼く前と焼いた後では、色の濃さやサイズ感が変わる
- 塗料によっては、加熱時に溶けたりムラになったりする
- 色鉛筆や水彩風表現には、下地処理や工程の工夫が必要
- シンプルなキャラクターほど、線や表情のズレが目立つ
- 手作り感と完成度のバランスが難しい
- ワークショップにするなら、誰でも失敗しにくい手順が必要
- ARや動画と組み合わせると、作品体験を広げられる
小さな工作から企画へ広がる面白さ
プラバンは、小さな工作素材です。
しかし、考え方次第で、ワークショップ、支援グッズ、動画、デジタル絵本、ARアクセサリーへと広げられます。
身近な素材だからこそ、子どもも大人も参加しやすい。
そして、手作り感があるからこそ、温かさや感情が伝わりやすい。
今回の制作では、そんな可能性を感じました。
司会パンダ 10. まとめ
プラバンは、懐かしい工作でありながら、支援やデジタル体験にも広がる素材
今回の記事では、小学生の頃に遊んだプラバンを、大人になって改めて制作実験した記録を紹介しました。
昔は油性ペンで描いて焼くだけだったプラバンも、今では色鉛筆、水彩、絵具、レジン、立体加工、アクセサリー化など、さまざまな表現に広がっています。
私自身も、自分流の「くまもん」作品レシピを目指して、材料や工程を変えながら2日間実験しました。その中で、塗料が溶けたり、温度調整が難しかったり、プロっぽく仕上がらなかったりと、多くの失敗を経験しました。
また、2016年4月の熊本地震をきっかけに、プラバンを使って自分にできる支援の形も考えました。ワークショップで募金につなげる案。
プラバンキャラクターを使った動画やデジタル絵本の案。ARで動くアクセサリーの案。
どれも簡単に実現できるものではありませんが、ものづくりを通じて誰かを応援する可能性を考えるきっかけになりました。
この制作で得た学び
- 子どもの頃の工作体験は、大人になっても制作の原点になる
- プラバンは簡単そうに見えて、完成度を高めるには奥が深い
- 材料や工程を変えることで、仕上がりが大きく変わる
- 手作り感は魅力にもなるが、支援グッズとしては完成度も重要
- ワークショップは、親子の体験や記憶に残りやすい
- 動画やARと組み合わせることで、プラバン作品の価値を広げられる
- 支援活動は、作る側の想いだけでなく、受け取る側の気持ちも考える必要がある
プラバンは、懐かしい工作素材です。
しかし、そこに企画や物語、支援の想い、デジタル技術を掛け合わせることで、まだまだ新しい表現に広げられると感じました。小さなプラバン作品から、親子の体験、応援の気持ち、物語、ARアクセサリーまで広げる。今回の制作実験は、そんな可能性を探る小さな挑戦でした。
司会パンダ
















