前談

受賞記録
婚活パーティに、IT・AR・ウェアラブルを掛け合わせた次世代型イベント企画
鯖江市電脳アプリARコンテスト2015にて、婚活パーティとITソリューション、AR、ウェアラブル機器を組み合わせた企画を提案しました。
企画のテーマは、「次世代型・街コン」です。
街コンや婚活パーティは、地域に人を呼び込むきっかけになります。しかし、一般的な街コンのままでは、すでに他地域でも開催されているため、「今さら街コンなのか」「目新しさがないのではないか」という印象を持たれる可能性もあります。
そこで私は、鯖江市が持つ「IT推進」「データシティ」「めがね産業」「ウェアラブル」「AR」といった地域特性を活かし、単なる婚活イベントではなく、鯖江らしい話題性を持ったイベント企画として再構成しました。

この企画では、プロフィール情報、相性、ドキドキ感、視線、自己紹介動画、好意のサインなどを、ARやウェアラブル機器を通じて可視化することで、参加者同士の会話のきっかけをつくることを目指しました。
婚活が得意な人だけでなく、奥手な人や初対面の会話が苦手な人でも、自然に交流できる仕組みをつくること。それが、この企画の大きな狙いでした。
司会パンダ この記事で整理していること
- 鯖江市電脳アプリARコンテスト2015に応募した企画の記録
- 婚活パーティとITソリューションを掛け合わせた背景
- AR・クラウド・ウェアラブルを活用した体験設計
- 感情や相性を「見える化」する企画の狙い
- 地域外から人を呼び込むイベントとしての可能性
- 受賞後に新聞・ニュース記事で紹介された内容
- その後の特許取得への挑戦につながる学び
01. コンセプトと企画の出発点
企画コンセプト
街コンを、地域外から人を呼び込むイベントへ進化させる
この企画の出発点は、街コンを単なる出会いの場ではなく、地域外から人を呼び込むきっかけとして捉えることでした。
街コンには、地域の飲食店や商店街を巡るイベントとしての側面があります。企画次第では、市外から人を呼び込み、地域の魅力を知ってもらう入口になります。
たとえば、鯖江に関心を持つ人、地方で新しい暮らしを考えている人、日本の工芸やものづくりに興味のある人、地域産業に関わりたい人などを巻き込むことで、単なる婚活イベントを超えた地域活性イベントにできる可能性があります。
街コンの弱点を、企画力で乗り越える
一方で、街コンには弱点もあります。
「今さら街コンなのか」
「他県の真似ではないのか」
「もう目新しくないのではないか」
こうした否定的な見方は、当然出てくると考えました。
そこで重要になるのが、イベントそのものの企画力です。ただの街コンではなく、鯖江市ならではの強みを活かした「全国初の次世代型・街コン」として見せることができれば、話題性を生み出せると考えました。
鯖江らしさを活かした次世代型イベント
鯖江市には、めがね産業、IT推進、データ活用、ウェアラブル技術といった特徴があります。
この地域特性を活かし、婚活イベントの中にAR、クラウド、ウェアラブル機器、感情の可視化、プロフィール表示、相性通知などを組み込むことで、他地域にはない新しいイベント体験をつくることを目指しました。
司会パンダ 02. 婚活パーティにITを掛け合わせる理由
課題設定
会話のきっかけ不足を、テクノロジーで補う
婚活パーティや街コンでは、参加者同士が限られた時間の中で相手を知る必要があります。
しかし、初対面の相手と自然に会話を始めることは、誰にとっても簡単ではありません。特に、奥手な人、緊張しやすい人、自己紹介が苦手な人にとっては、最初の一言を切り出すだけでも大きなハードルになります。
そこで私は、ITやARを活用することで、会話のきっかけを自然に生み出せないかと考えました。
プロフィール情報を自然に見せる
通常の婚活イベントでは、プロフィールカードを見たり、自己紹介の時間で情報を聞いたりします。
しかし、プロフィール情報を紙だけで管理すると、情報量が限られたり、会話の流れが止まったりすることがあります。
そこで、ARや電脳メガネ、スマートウォッチなどを活用し、相手の趣味、条件、自己紹介動画、関心テーマなどを、必要なタイミングで確認できるようにすることを考えました。
奥手な人にも会話の入口をつくる
婚活イベントでは、積極的に話せる人ほど有利になりがちです。
一方で、本当は魅力があっても、自己紹介が苦手だったり、相手への好意をうまく伝えられなかったりする人もいます。
この企画では、そうした人たちのために、自己紹介動画やプロフィール表示、相性通知などを使って、会話の入口を補助することを目指しました。
司会パンダ 03. 企画の特徴
体験設計
AR・クラウド・ウェアラブルを連動させた婚活体験
この企画では、AR、クラウドサーバー、ウェアラブル時計、電脳メガネなどを連動させ、婚活パーティの体験を拡張することを想定しました。
目的は、参加者同士の相性や感情を完全に判定することではありません。
むしろ、会話のきっかけや相手への関心を可視化し、参加者が一歩踏み出しやすくなるようにすることが狙いでした。

想定した主な機能
- プロフィール情報として、年齢、趣味、希望条件などを閲覧できる
- 会場の大型モニターや電脳メガネに、恋心やドキドキ感のような反応を演出として表示する
- 「いいね」などの好意サインをデジタル集計する
- 相思相愛の可能性がある相手が近づいたときに、プッシュ通知で知らせる
- 脈拍や声の高低などから、緊張度やドキドキ感を演出として表現する
- ARやウェアラブル機能を絡めたミッションで、イベントとしての話題性を高める
- 奥手な人でも、自己紹介動画や告白ムービーを通じて自分を伝えられる
感情の見える化は、会話の補助線
この企画で大切にしたのは、人の感情を一方的に判定することではありません。
心拍や視線、いいねの反応などを使い、参加者の気持ちをイベント演出として見える化することで、会話のきっかけを増やすことを目指しました。
たとえば、相性が良さそうな人が近くにいることが通知されれば、話しかけるきっかけになります。自己紹介動画を見られれば、共通の趣味から会話を始めやすくなります。
テクノロジーは、出会いを自動化するものではなく、人と人が話し始めるための補助線として使うべきだと考えました。
司会パンダ 04. 地域活性化としての可能性
地域活性
婚活イベントを、移住・交流・地域産業の入口にする
この企画では、婚活イベントを地域活性化の入口として捉えました。
街コンは、参加者が地域の飲食店や商店街を巡るイベントです。そこに鯖江市ならではの産業や文化、ものづくり体験を組み合わせることで、地域の魅力を伝える場にもなります。
地域外から人を呼び込む仕組み
鯖江市外から人を呼び込むには、単に「婚活イベントを開催します」だけでは弱い場合があります。
しかし、「めがねのまち鯖江で、ARやウェアラブルを使った次世代型街コンを開催する」と打ち出せば、話題性が生まれます。
IT、AR、ウェアラブル、婚活、地域産業という要素が重なることで、通常の街コンとは違う参加動機をつくれると考えました。
鯖江に関心を持つ人との接点
この企画では、以下のような人たちとの接点を想定しました。
- 日本の工芸やものづくりに興味がある人
- 地方で新しい暮らしを考えている人
- 地域産業やローカルビジネスに関心がある人
- ITやウェアラブル技術に興味がある人
- 婚活イベントに参加しながら、地域の魅力にも触れたい人
婚活イベントを通じて地域を知り、地域への関心が高まり、将来的な移住や関係人口のきっかけになる。そうした広がりを持つ企画として考えました。
司会パンダ 05. プレゼン動画と質疑応答
スライド紹介
発表記録
会場でのプレゼンと質疑応答の記録
当日の発表会場では、企画内容についてプレゼンを行い、その後に質疑応答も行われました。
この企画は、婚活、AR、ウェアラブル、地域活性化という複数のテーマを含んでいたため、短時間で意図を伝えることが重要でした。
特に意識したのは、単なる技術デモではなく、「なぜ鯖江でこの企画を行うのか」「地域活性化にどうつながるのか」「参加者にどんな体験価値があるのか」を伝えることです。
プレゼン動画
質疑応答Movie
プレゼンで伝えたかったこと
プレゼンでは、以下の流れが伝わるように意識しました。
- 街コンには、地域外から人を呼び込む力がある
- しかし、従来型の街コンだけでは話題性が弱くなりやすい
- 鯖江の特徴であるIT・めがね・ウェアラブル・ARを掛け合わせることで独自性を出せる
- 参加者の会話のきっかけや好意のサインを見える化することで、婚活体験を支援できる
- イベントを通じて、地域産業や鯖江の魅力に触れるきっかけをつくれる
婚活という身近なテーマに、地域産業とテクノロジーを掛け合わせることで、社会性とエンタメ性の両方を持つ企画として伝えることを目指しました。
司会パンダ 06. 受賞後の掲載記事
メディア掲載
新聞・ネットニュースで紹介された企画内容
受賞後、この企画は新聞やネットニュースでも紹介されました。
記事では、街コンの参加者プロフィールや趣味を端末に表示すること、脈拍や視線の回数などをもとに相性を測ること、メッセージ送信や自己紹介動画を通じて会話のきっかけを作ることなどが紹介されました。
また、恋愛が苦手な人でも会話の糸口を見つけやすくし、カップル誕生率の向上や地域活性化につながる点が評価された内容として扱われました。
毎日新聞様の新聞記事

毎日新聞様のネットニュース記事

福井新聞様のネットニュース記事

掲載から感じたこと
自分の企画が新聞やニュースで紹介されたことは、とても大きな経験でした。
特に印象に残っているのは、企画のポイントが「婚活」だけではなく、「鯖江らしい催し」「人材の定着」「地域活性化」といった文脈で紹介されたことです。
これは、自分が企画時に意識していたことでもありました。
単なる恋愛イベントではなく、地域に人を呼び込み、地域産業や地域の魅力に触れてもらい、将来的な関係人口や定住のきっかけにする。その考え方が、少しでも伝わったことは大きな励みになりました。
司会パンダ 07. 特許取得への挑戦につながった視点
特許への展開
イベント支援システムとして、企画をさらに深める
この企画は、その後の「特許取得への挑戦」にもつながっていきました。
婚活パーティや街コンでは、参加者同士の接点をどう作るかが重要です。誰と話すべきか、誰が自分に関心を持っているのか、どのタイミングで声をかければよいのか。こうした情報は、イベント中の行動に大きく影響します。
この企画では、参加者のプロフィール、好意サイン、位置情報、相性、通知、自己紹介動画などを組み合わせることで、イベント中の出会いを支援する仕組みを考えていました。
イベント支援としての可能性
この仕組みは、婚活イベントだけに限定されるものではありません。
たとえば、ビジネスマッチング、展示会、交流会、地域イベント、観光回遊イベントなどでも応用できる可能性があります。
- 参加者同士の相性や関心を可視化する
- 会いたい人が近くにいることを通知する
- 自己紹介やプロフィールを補助する
- イベント中の行動を促進する
- 主催者側がイベント全体の盛り上がりを把握する
婚活パーティという具体的な場から始まりましたが、その根本には「人と人の出会いをどう支援するか」というテーマがあります。
このテーマは、その後のイベント支援システムの発想にもつながっていきました。
司会パンダ 08. まとめ
まとめ
婚活イベントを、地域と人をつなぐITソリューションとして考えた挑戦
鯖江市電脳アプリARコンテスト2015で提案した「次世代型・街コン」は、婚活パーティにIT、AR、ウェアラブル、クラウド、地域活性化の視点を掛け合わせた企画でした。
一般的な街コンには、人と人をつなぐ力があります。一方で、ありきたりなイベントになってしまうと、話題性や地域独自性を出すことが難しくなります。
そこで、鯖江の特徴であるめがね産業、IT推進、ウェアラブル、ARという要素を組み合わせ、地域らしさのある次世代型イベントとして再設計しました。
この企画で学んだこと
今回の企画から、特に以下の学びが残りました。
- 婚活イベントは、地域外から人を呼び込むきっかけになる
- テクノロジーは、人と人の会話を補助する形で使うと価値が出る
- ARやウェアラブルは、話題性だけでなく体験設計と結びつけることが重要
- 地域産業の特徴を企画に組み込むことで、他地域にはない独自性が生まれる
- 婚活、観光、移住、地域活性化は、設計次第でつながるテーマになる
- イベント支援の仕組みは、婚活以外の交流イベントにも応用できる
この企画は、当時の自分にとって、地域課題とITソリューションを結びつける大きな挑戦でした。
婚活パーティという身近なテーマを入口にしながら、人の出会い、地域との接点、地域産業の魅力、テクノロジーの使い方まで考えることができた経験です。
その後の特許取得への挑戦や、イベント支援システムの発想にもつながる、大切な実践記録になりました。
司会パンダ 09. 関連情報
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