Planning

アプリ名:『えぇどぉ~てっく(EeEd-Tech)』

2019.03.14

概要

応募記録

地方創生×オープンデータ×教育ゲームで、地域の特産物を楽しく学ぶアプリ構想

RESAS 第3回アプリコンテスト in 2019年1月応募 → 1次選考で落選

この企画は、RESASを活用した地方創生系アプリコンテストに応募したアプリ案です。

アプリ名は、『えぇどぉ〜てっく(EeEd-Tech)』です。

地方創生、オープンデータ、教育、ゲーミフィケーションを組み合わせ、全国の都道府県の特産物や一次産業データを、ゲーム感覚で学べるアプリとして構想しました。

単に「地域の特産物を覚える」だけではなく、都道府県同士を対決させたり、ランキング形式で比較したり、クイズや探求学習につなげたりすることで、子どもから大人まで楽しく学べる仕組みを目指しました。

また、各都道府県のデータを見比べることで、「なぜこの地域ではこの特産物が有名なのか」「気候や地形、産業とどう関係しているのか」といった問いにつなげたいと考えました。

地方創生に必要なのは、地域の魅力を一方的に伝えることだけではありません。

地域データに触れ、比較し、考え、自分で調べたくなるきっかけを作ることが重要です。

この企画では、RESASやオープンデータを入り口に、遊びながら地域理解を深める教育アプリを目指しました。

キリン TFキリン
今回は、RESASアプリコンテストに応募した「地方創生×教育ゲーム」の企画記録です。
パンダ 司会パンダ
都道府県の特産物や一次産業データを、ゲームで学べるアプリなんですね。

この記事で整理していること

  • RESAS 第3回アプリコンテストへの応募記録
  • アプリ名『えぇどぉ〜てっく(EeEd-Tech)』の基本コンセプト
  • 地方創生×オープンデータ×教育ゲームの考え方
  • 都道府県対決や特産物データを使った問題提起
  • 飽きずに学べる3つのゲームモード
  • 県別ランキング対決モードの構想
  • クイズ対決モードの構想
  • 探求学習モードの構想
  • 1次選考落選から得た学び

オープンデータについて

オープンデータ(Open Data)とは、誰もが利用・再掲載しやすい形で公開されるデータの考え方です。行政、地域、産業、観光、人口などのデータを活用することで、地域課題の可視化や新しいサービス開発につなげることができます。

01. 基本コンセプト

Concept

RESASの地方創生データを、教育ゲームとして体験できるアプリへ

RESASという地方創生×オープンデータのアプリコンテストに応募するにあたり、まず考えたのは「勝ち残るために、どのようなコンセプトにするべきか」という点でした。

RESASを使う以上、単なるゲームアプリではなく、地域データを活用した地方創生の視点が必要です。

一方で、地方創生やオープンデータというテーマは、説明が難しくなりがちです。

そこで、難しいデータをそのまま見せるのではなく、ユーザーが楽しく触れられる教育ゲームにする方向で考えました。

RESAS 第3回アプリコンテスト企画の基本コンセプト

どんなアプリにするか

最初に考えたのは、全国の特産物や一次産業データを題材にした学習アプリです。

地域の特産物は、子どもにも大人にもなじみやすいテーマです。

たとえば、りんご、みかん、米、魚、野菜、畜産物などは、日常生活の中でも触れる機会があります。

そこにRESASやオープンデータを組み合わせることで、「どの県が何を多く生産しているのか」「なぜその地域でその産業が盛んなのか」を、ゲームを通じて学べるようにしたいと考えました。

EeEd-Techのアプリ構想イメージ

教育×ゲーミフィケーションにした理由

地方創生の学習は、ただ資料を読むだけでは退屈になりやすいです。

しかし、ゲームの中で都道府県が対決したり、特産物の強さがパラメーター化されたり、クイズで知識を試したりできれば、学習への入口がやわらかくなります。

このアプリでは、知識を暗記させるのではなく、遊びながら地域に興味を持つことを大切にしました。

キリン TFキリン
地方創生を、ゲームとして学べるようにする発想ですね。
パンダ 司会パンダ
はい。オープンデータを、子どもにも大人にも触れやすい体験に変えたいと考えました。

02. 問題提起

課題整理

地域データを知るだけで終わらせず、自分で考える学習へつなげる

EeEd-Techの問題提起スライド

この企画では、3つの問題提起を設定しました。

1つ目は、特定の県だけをブランディングするのではなく、日本全体を俯瞰して学べる仕組みにすることです。

2つ目は、各都道府県の特産物、農業、漁業などの一次産業データを、クイズやゲームに活用することです。

3つ目は、ユーザーがただ答えを選ぶだけではなく、自分で考え、調べ、学びを深める探求学習につなげることです。

問題提起1)1県だけでなく、日本全体を比較して学ぶ

地方創生の企画では、1つの県や地域のブランディングを高める方向に考えがちです。

もちろん、特定地域の魅力を高めることは大切です。

しかし、学習アプリとして考えるなら、日本全体を俯瞰し、都道府県同士を比較できる方が面白いと考えました。

たとえば、国体や甲子園のように、都道府県同士が対決する構造にすると、ユーザーは自然と地域ごとの違いに興味を持ちやすくなります。

単独の県データだけでなく、2県以上を比較することで、地域差や特徴が見えやすくなります。

問題提起2)特産物や一次産業データをクイズ対象にする

クイズの対象は、各都道府県の特産物、漁業、農業などの一次産業データにしました。

一次産業は、地域の気候、地形、歴史、食文化と深く結びついています。

そのため、ただ「この県の名産品は何か」を答えるだけでなく、「なぜこの県で生産量が多いのか」「他県と比べてどのような特徴があるのか」という学びにつなげることができます。

問題提起3)指示待ちではなく、自分で考える学習にする

ビジネスの現場でも、指示待ちになってしまう人が増えている感覚がありました。

教育アプリとして考えるなら、答えを選んで終わるだけでは不十分です。

地域データを知ったあとに、ユーザー自身が「もっと調べたい」「理由を考えたい」「他の県と比べたい」と思える設計が必要です。

そのため、この企画では、自己学習や探求心につながる要素を入れたいと考えました。

パンダ 司会パンダ
クイズで終わらせず、地域への興味や探求につなげたいんですね。
キリン TFキリン
はい。知識を得るだけでなく、自分で考えるきっかけを作ることを重視しました。

03. 課題解決の方向性

Resolution

3つのゲームモードで、飽きずに地域データを学べる構成にする

EeEd-Techの課題解決スライド

課題解決のために、3つのゲームモードを用意する構成にしました。

1つのモードだけでは、ユーザーが飽きてしまう可能性があります。

そこで、都道府県ごとのランキング対決、クイズ対決、探求学習という3つのモードを用意し、ユーザーが目的や気分に合わせて遊び方を変えられるようにしました。

ユーザーに飽きさせないための工夫

  1. 単身プレイ、複数プレイの両方に対応する
  2. IoTやリアル体験につながるエクスペリエンス型の要素を検討する
  3. 都道府県対抗やランキングなど、競争要素を入れる
  4. 対戦やお題によって、異なる結果が得られるようにする
  5. 体力、攻撃力、守備力などのパラメーターを導入する

3つのゲームモード

  • 県別ランキング対決モード:都道府県ごとの特産物データや地域データを使い、ランキング形式で対決する
  • クイズ対決モード:特産物や一次産業データをもとに、クイズ形式で知識を試す
  • 探求学習モード:クイズや対決で得た知識をもとに、さらに自分で調べる学習へつなげる

ゲームとして楽しく、教育として意味がある構成へ

この企画では、ゲームとしての面白さと、教育としての意味を両立させることを目指しました。

ゲーム性だけを強めると、地域データの学びが薄くなる可能性があります。

一方で、学習要素だけを強めると、ユーザーが飽きてしまう可能性があります。

そのため、対決、ランキング、クイズ、探求の流れを作り、楽しく遊んでいるうちに地域理解が深まる構成にしました。

キリン TFキリン
3つのモードに分けることで、遊び方に変化を出しているんですね。
パンダ 司会パンダ
はい。飽きずに遊びながら、地域データへの理解を深めることを狙いました。

04. システム構築図

システム構成

RESASやオープンデータをゲームのパラメーターへ変換する

3つのゲームモードを成立させるためには、地域データをそのまま表示するのではなく、ゲーム内で扱いやすい形に変換する必要があります。

たとえば、生産量、出荷額、漁獲量、地域ランキングなどのデータを、ゲーム内の攻撃力、防御力、体力、レア度、クイズ難易度などに変換するイメージです。

システム構築図

EeEd-Techのシステム構築図

データをゲーム体験に変える考え方

RESASやオープンデータは、そのままだと表やグラフとして扱われることが多いです。

しかし、子どもや一般ユーザーにとっては、数字だけでは興味を持ちづらい場合があります。

そこで、データをゲームのパラメーターに変換することで、直感的に地域差を体験できるようにします。

たとえば、ある県の特産物が全国上位なら、その特産物キャラクターの攻撃力が高くなる。

漁業データが強い県なら、水産系キャラクターが強くなる。

このように、データをキャラクターや対決の仕組みに変えることで、学習しやすい体験になると考えました。

05. 県別ランキング対決モード

Game Mode 01

都道府県同士を対決させ、地域ごとの強みを楽しく学ぶ

独創性:★★★ | 自信度:★★★ | 実現しやすさ:★★★

県別ランキング対決モードは、各都道府県の特産物や一次産業データをもとに、地域同士を対決させるモードです。

都道府県をキャラクターやチームのように扱い、それぞれの特産物データを能力値として反映します。

たとえば、農業が強い県、水産業が強い県、果物が強い県など、地域ごとの特徴をゲーム内の強みとして表現します。

ゲームの簡易フロー

県別ランキング対決モードのゲームフロー1

県別ランキング対決モードのゲームフロー2

このモードで学べること

このモードでは、ユーザーが都道府県ごとの特色を比較しながら学べます。

単に「この県はみかんが有名」と覚えるだけでなく、「全国順位ではどのくらいなのか」「他県と比べると何が強いのか」といった視点を持てます。

対決形式にすることで、データに感情移入しやすくなり、地域への興味も高まりやすくなります。

パンダ 司会パンダ
都道府県をチームのように扱うと、地域データが一気にゲームらしくなりますね。
キリン TFキリン
はい。ランキングや対決にすることで、地域の違いを楽しく学べると考えました。

06. クイズ対決モード

Game Mode 02

特産物や一次産業データを、クイズ形式で楽しく覚える

独創性:★★★ | 自信度:★★☆ | 実現しやすさ:★★★

クイズ対決モードは、都道府県の特産物や一次産業データをもとに、ユーザーがクイズに答えていくモードです。

ランキング対決モードが「比較して学ぶ」体験だとすれば、クイズ対決モードは「知識を試して定着させる」体験です。

ゲーム内で出題されるクイズを通じて、特産物、農業、漁業、地域産業への理解を深めることを目指しました。

ゲームの簡易フロー

クイズ対決モードのゲームフロー1

クイズ対決モードのゲームフロー2

クイズで大切にしたいこと

クイズ形式にする場合、単純な暗記問題だけでは面白さが続きません。

そのため、以下のような出題方法が考えられます。

  • 都道府県の特産物を当てる問題
  • 生産量ランキングを予想する問題
  • 2つの県を比較して、どちらが多いかを答える問題
  • 特産物と気候や地形の関係を考える問題
  • 地域の意外な産業を知る問題

単なる正解・不正解ではなく、解説を通じて「なぜそうなのか」を学べる構成にすると、教育アプリとしての価値が高まります。

キリン TFキリン
クイズにすると、地域データを自然に覚えやすくなりそうですね。
パンダ 司会パンダ
はい。正解する楽しさと、解説で学ぶ体験を組み合わせたいと考えました。

07. 探求学習モード

Game Mode 03

クイズの先に、自分で調べて考える学習体験をつくる

独創性:★★★ | 自信度:★★☆ | 実現しやすさ:★★★

探求学習モードは、この企画で特に重要なモードです。

ランキングやクイズで得た知識をもとに、ユーザーがさらに自分で調べ、考え、学びを広げることを目的にしています。

単にゲームとして遊ぶだけでなく、地域の産業や特産物の背景に興味を持ち、自分なりの問いを立てることを目指しました。

ゲームの簡易フロー

探求学習モードのゲームフロー

探求学習で目指したこと

探求学習モードでは、ユーザーに次のような行動を促したいと考えました。

  • 気になった都道府県の特産物を調べる
  • なぜその地域でその産業が盛んなのかを考える
  • 地域の気候や地形、歴史との関係を調べる
  • 他の地域と比較して違いを見つける
  • 自分なりに地域の魅力をまとめる
  • 地域課題や地域ブランディングについて考える

指示待ちではなく、自走する学びへ

このモードで目指したのは、ユーザーが受け身のまま終わらない学習です。

クイズに答えるだけなら、ユーザーは用意された選択肢の中で考えるだけです。

しかし、探求学習では、自分で疑問を見つけ、自分で調べ、自分なりの答えを考える必要があります。

これは、学校教育だけでなく、社会人の学習にも通じる大切な力だと考えました。

パンダ 司会パンダ
このモードは、ゲームよりも学習の本質に近いですね。
キリン TFキリン
はい。遊びを入口にして、最後は自分で考える学びにつなげたいと考えました。

08. 落選から得た学び

振り返り

コンセプトは面白いが、実装範囲と伝え方を絞る必要があった

『えぇどぉ〜てっく(EeEd-Tech)』は、RESAS 第3回アプリコンテストに応募しましたが、結果は1次選考で落選でした。

企画としては、地方創生、オープンデータ、教育、ゲーミフィケーションを組み合わせた点に面白さがありました。

一方で、振り返ると、アプリとしての実装範囲が広く、審査側にとって「最初に何ができるアプリなのか」が少し伝わりづらかった可能性があります。

落選から見えた課題

  • 3つのゲームモードを一度に提示したため、MVPが見えにくかった
  • 地方創生、教育、ゲーム、探求学習の要素が多く、説明が広がりすぎた
  • RESASデータをどう取得し、どうゲームに反映するかの具体性をさらに示す必要があった
  • 誰が最初のユーザーなのかを、もっと明確にする必要があった
  • 学校教育向けなのか、一般ユーザー向けなのか、利用シーンを絞る必要があった

今ならどう整理するか

今なら、最初のMVPはもっと小さくします。

たとえば、まずは「都道府県の特産物クイズ」に絞ります。

そこから、ランキング対決、探求学習、学校授業向け機能へ段階的に広げる方が、実現性を伝えやすいと思います。

また、ターゲットも最初は小学生・中学生向けの社会科や総合学習に絞ると、教育アプリとしての導入イメージが伝わりやすくなります。

企画として残った価値

落選はしましたが、この企画には今でも価値があると感じています。

地域データをゲームとして扱うこと。

特産物や一次産業を、子どもにもわかりやすい形に変えること。

都道府県を比較しながら学ぶこと。

そして、クイズの先に探求学習を置くこと。

これらは、現在の教育アプリや地域学習、探求学習にもつながるテーマです。

09. まとめ

まとめ

地域データを、遊びながら学び、自分で考えるきっかけにする

『えぇどぉ〜てっく(EeEd-Tech)』は、RESASやオープンデータを活用し、全国の特産物や一次産業データをゲーム感覚で学ぶアプリ構想でした。

都道府県同士を対決させるランキングモード。

地域の特産物を覚えるクイズ対決モード。

そして、自分で調べて考える探求学習モード。

この3つを組み合わせることで、地域データをただ見るだけではなく、遊びながら学び、さらに自分で考える学習体験へつなげることを目指しました。

結果としては1次選考で落選しましたが、地方創生、教育、オープンデータ、ゲーミフィケーションを組み合わせる発想は、その後の企画にもつながる大切な経験になりました。

この企画で得た学び

  • オープンデータは、見せ方を変えることで学習コンテンツになる
  • 地方創生は、地域を比較しながら学ぶと興味が広がりやすい
  • 教育アプリには、遊びやすさと学習効果の両方が必要
  • クイズだけでなく、探求学習につなげる設計が重要
  • コンテスト応募では、最初のMVPと利用シーンを明確にする必要がある
  • 構想が大きいほど、段階的な実装計画を示すことが大切

地方創生は、難しいテーマに見えます。

しかし、特産物や食べ物、都道府県対決、クイズのような身近な入口を作ることで、子どもにも大人にも関心を持ってもらえる可能性があります。

この企画は、地域データを楽しく学び、自分で考えるきっかけを作るための挑戦でした。

キリン TFキリン
地域データを、ゲームと探求学習につなげる企画だったんですね。
パンダ 司会パンダ
はい。遊びながら地域を知り、自分で調べたくなるアプリを目指しました。

旅とグルメが好きなUI/UXデザイナー

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