2019年12月、サッポロホールディングスを会場に開催された「Startup Weekend Tokyo Foodtech」3日間に参加。Foodtechを軸に、食の領域で「Food × Technology」を組み合わせた事業アイデアをチームで磨き上げ、『味 × 思い出 × 再現』というコンセプトでチーム準MVPを受賞しました。

前談|サッポロHDで開催されたFoodtechイベントへ

POINT2019年12月、サッポロホールディングス本社で開催された「Startup Weekend Tokyo Foodtech」に参加し、家庭料理の”味”と”思い出”を未来へ残すサービス「Oicy Memory」を提案。54時間でアイデアからプロダクトの骨格、ビジネスモデル、再現体験までを描き切り、準MVPを獲得しました。本記事では、テーマの背景、サービスの中身、BtoBtoC展開のアイデアまでを振り返ります。

Startup Weekend Tokyo Foodtech
@サッポロホールディングス

2019-12-13(金)18:00 〜 2019-12-15(日)21:00

「Food」と「Technology」を組み合わせた「Foodtech」をテーマとした場を準備いたしました。
「食」に興味関心が高い、「食」の課題をテクノロジーで解決したい、というスタートアップウイークエンドの3日間イベントに参加し、受賞しました。

Foodtechの領域

・作物の生育を管理するセンサー
・収穫時期の盗難を防止するロボット
・食材の流通を円滑にする流通サービス
・ロボットが料理を提供する無人レストラン
・飲食店の顧客管理システム
・今までにない新しい宅配サービス
・お酒の醸造・熟成を効率化する製品
・培養肉や代替肉を用いた次世代食品
・栄養素を網羅した健康食品

等々、「Food」に関わるものであればどんなアイデアでも大歓迎です!


この記事で整理していること

  • Startup Weekend Tokyo Foodtech(サッポロHD会場)の概要
  • 家庭料理の”暗黙知”を未来へ残す発想と、Oicy Memoryのコンセプト
  • Phase1:個人向け記録サービスとしての体験設計
  • Phase2:BtoBtoCでの活用(誕生日・法事・長寿祝いなど)
  • ギフト体験を起点にした”思い出の味”の未来資産化
  • 準MVP受賞に至ったプレゼン構成と、サービスとしての伸びしろ

スライド

過去の発表スライドを、2026年5月にTFキリンが独自改修しました

スライド補足

Slide 01–10|原点

Oicy Memoryの原点と、記録サービスの体験

POINTOicy Memoryの出発点は、「家庭料理の味と思い出を未来に残したい」という素朴な想い。料理中の動画・音声・質問・メモを通じて”暗黙知”を記録し、家族にとって唯一無二のレシピ集を作るサービスです。

Oicy Memoryは、家庭料理の味と思い出を未来に残すためのサービスです。
料理を作る前には、手順やコツを探るヒアリングを行います。
料理中は録画を続けながら、アプリから質問が流れます。
例えば、火加減、味付けのタイミング、分量の感覚、普段何気なくやっている工夫などを聞き出します。

料理後には、思い出がアウトプットされる

料理が終わると、記録した動画はダイジェスト化され、レシピ集として整理されます。
単なる手順書ではなく、「なぜその味になるのか」「その料理にどんな思い出があるのか」まで残すことで、家族にとって大切な記録になります。

Oicy Memoryは、料理を記録するサービスであると同時に、家族の会話を増やし、思い出を未来の宝物に変えるサービスです。

Slide 11–20|BtoBtoC展開

記録から再現へ。BtoBtoCで広がる活用シーン

POINTPhase2では、個人向け記録サービスから一歩進んでBtoBtoCモデルへ展開。誕生日・七五三・お正月・母の日・長寿祝い・法事など、人生の節目に合わせて”思い出の味”を再現する企画として、企業や団体と連携できる仕組みを構想しました。

Oicy MemoryのPhase2では、個人向けの記録サービスから一歩進み、企業や団体と連携したBtoBtoCモデルへ展開します。
記録した家庭料理や思い出のレシピを、人生の節目や特別なイベントの中で再現することを目指します。

人生の節目に合わせたリピート施策

誕生日、七五三、お正月、母の日など、家族にはさまざまな節目があります。
Oicy Memoryでは、顧客データやライフイベントに合わせて、思い出の味を再び楽しむ企画を提案できます。

例えば、子どもの誕生日に祖母の料理を囲む、母の日に母の得意料理を一緒に作る、年末年始に家族の味を再現するなど、料理を通じて家族の記憶を呼び起こす体験を設計できます。

法事や回忌で、故人の味を囲む

法事や七回忌など、故人をしのぶ食事会でも活用できます。
例えば、祖父が作っていた蕎麦の映像を見ながら、祖父の味を再現した料理を家族で食べることが、家族にとっての大切な時間になります。

記憶を未来へ残す体験は、単なる食事ではなく、人生設計や家族資産の一部として扱うことができます。

また、レシピの共有はグローバルにも展開できます。
海外に住む家族や留学生、旅行者が、母国の味や家庭の味を再現できるようになれば、料理は文化や記憶をつなぐ手段になります。

Slide 21–30|ギフト体験と未来資産化

ギフト体験から、思い出の味を未来へつなぐ

POINTOicy Memoryの体験は「料理をギフトでお願いする」ところから始まります。料理の前後の会話、買い物中のやりとり、暗黙知のヒアリングまでが、家族にとっての”思い出資産”になります。長寿祝いや閉店した定食屋の味の継承まで、活用シーンは多岐にわたります。

Oicy Memoryの体験は、スマートフォンでギフトを選ぶところから始まります。
ユーザーは、お願いしたい料理を選び、その料理を作ってくれる家族へ招待状を送ります。

例えば、大好きだった「たらこ大根」を祖母にリクエストするように、普段はなかなか聞けない料理の作り方を、ギフトという形で自然にお願いできます。

料理をお願いすること自体が、思い出づくりになる

作る料理が決まったら、日付を選びます。
当日までに材料を準備することも、思い出づくりの一部です。
必要な材料を地元農家のサイトやオンラインストアから送ることもできますし、一緒にスーパーへ買い物に行くこともできます。

料理を作る前の会話、買い物中のやりとり、材料を選ぶ時間まで含めて、家族にとって大切な体験になります。

暗黙知を、再現できる知識へ変える

家庭料理には、レシピに書きにくい暗黙知がたくさんあります。
「このくらいの火加減」「このタイミングで味を見る」「少しだけ多めに入れる」といった感覚は、作り手本人にとっては当たり前でも、聞かないままでは残りません。

Oicy Memoryでは、動画、音声、質問、メモを通じて、そうした暗黙知を記録します。
そして、誰でも再現できるように、材料、手順、コツ、思い出のエピソードを整理します。

アプリとプロの力で、再現体験を広げる

記録されたレシピは、アプリ上で整理するだけでなく、将来的にはプロの料理人が再現することも想定しています。
家庭で再現する場合はアプリが手順をサポートし、特別な場面では料理人が味の再現を担当します。

テクノロジーとプロの技術を組み合わせることで、家庭料理の記憶を、より多くの人に届けられる体験へと広げることができます。

長寿祝い・家族イベントでの活用

親の長寿祝いであれば、思い出のレシピをシェフに渡して料理を作ってもらうことで、準備の負担を減らしながら、昔話に花を添えることができます。
古希、喜寿、米寿、卒寿、白寿などの節目に、家族の思い出の味を囲む体験は、特別な贈り物になります。

料理は、言葉だけでは伝えきれない記憶を呼び起こします。
その人が作ってくれた味、その時の会話、その場にいた家族の表情まで、食卓を通じて思い出すことができます。

閉店した定食屋の味も、思い出として残す

家族でよく行っていた近所の定食屋が閉店してしまったとき、「もう一度、家族みんなであの味を食べたい」と思うことがあります。
Oicy Memoryは、家庭料理だけでなく、地域に根づいた思い出の味を残すサービスとしても展開できます。

大切なのは、料理そのものだけではありません。
その料理を誰と食べたのか、どんな会話をしたのか、なぜその味が好きだったのか――そうしたエピソードまで含めて、未来へ残すことに意味があります。

まとめ|”味は記憶でできている”

POINTOicy Memoryは、家庭料理という日常のなかに眠る“言語化されにくい暗黙知”と”家族の記憶”を、未来へ残すためのサービス構想です。サッポロHD会場でのStartup Weekend Foodtechで準MVPを獲得したこの体験は、Foodtechがテクノロジーだけでなく”人の感情と記憶”を扱う領域であることを再認識させてくれました。

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