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受賞作品
本企画「Car Eng」は、車で英語学習をするアプリ案として、SDLアプリコンテスト2019 東京会場でMVP作品に選出されました。
企画背景や受賞時の詳細は、こちらの紹介ページに掲載しています。
本ページでは、その企画内容と画面設計の意図について、ポートフォリオとして整理して紹介します。
Planning
「移動時間を、無理なく学習時間へ変えること」をコンセプトに設計したアプリです。
英語学習アプリは数多くありますが、本企画では車での移動という日常シーンに着目し、通勤・送迎・外出などの時間を活用しながら、継続的に学べる体験を目指しました。
特に、運転者と同乗者では操作できる内容や体験の質が異なるため、「誰が使うか」「どの場面で使うか」に応じて情報設計を切り替えることを重視しています。
また、単なる学習コンテンツの表示ではなく、カーナビの目的地設定や移動時間と連動しながら、学習内容を自然に提案する流れを意識しました。
目的地までの時間に合わせて学習ボリュームを調整したり、観光地への移動時には観光英会話へつなげたりすることで、学習を単発で終わらせず、利用シーンそのものと結びついたUXを設計しています。
さらに、家族での移動も想定し、子どもと一緒に聞けるストーリー形式や、運転後に振り返りや達成感を得られるスコア表示など、継続利用につながる体験も組み込みました。
ポートフォリオとしての見どころは、見た目のデザインだけでなく、車内という制約のある環境に合わせて、操作負荷・情報量・学習導線をどう整理したかにあります。
「学習アプリ」と「車載体験」を切り離さず、移動前・移動中・移動後まで一連の流れとして捉え、各画面の役割を設計した点を重視しました。
以下、ログインから
運転前設定、学習、成績確認まで
【1】ログイン、運転者、同乗者の情報を確認
最初の画面では、「誰が利用するか」を明確にすることを重視しました。
このアプリは個人学習だけでなく、家族や同乗者と一緒に使うシーンも想定しているため、ログイン直後に運転者と同乗者の情報を整理して確認できる構成にしています。
車内での利用では、操作できる人と受け身で参加する人の役割が異なるため、最初の段階で関係性を明確にすることで、その後の体験をスムーズにつなげられるようにしました。
画面設計としては、出発前に必要な確認を、短時間で把握できることを意識しています。
運転開始後に複雑な操作が発生しないよう、利用者情報の確認や初期設定を出発前の導線にまとめることで、安全性と使いやすさの両立を目指しました。
また、ログイン画面でアプリの利用者像を明確に見せることで、「一人で黙々と学ぶアプリ」ではなく、車内の状況に応じて使い分けられるサービスであることが伝わるようにしています。
【2】資格試験や英会話などの学習モードを選択
この画面では、学習目的の違いをわかりやすく整理することを重視しました。
車での移動時間は毎回同じではなく、通勤中に資格試験対策をしたい場合もあれば、外出時に英会話を気軽に聞きたい場合もあります。
そのため、「何を学びたいか」で迷わず選べるように、モードごとの役割を整理したUIにしています。
デザイン面では、学習ジャンルをただ一覧で並べるのではなく、目的別に選ぶ感覚が生まれる見せ方を意識しました。
車内では長文を読み込むより、短時間で判断できる視認性の高いUIが求められるため、項目の整理や余白の取り方、情報のまとまり方を工夫しています。
また、この画面があることで、ユーザーは毎回アプリを開いたときに「今日は何を学ぶか」を選びやすくなり、利用シーンに応じて柔軟に使えるアプリとして印象づけられるようにしました。
【3】カーナビで目的地を設定!観光英会話と連動する
この画面は、本企画の特徴が最も伝わるポイントとして設計しています。
一般的な英語学習アプリと異なり、本案ではカーナビの目的地設定と学習体験を連動させることで、移動シーンならではの価値を作ろうとしました。
目的地までの移動時間や外出先の文脈と結びつけることで、学習を単なる作業ではなく、実際の場面に近い形で体験できるようにしています。
ここで工夫したのは、ナビ情報と学習情報が混在しても、役割が混乱しない見せ方です。
目的地設定は運転に直結する重要情報である一方、英語学習の提案は補助的な情報です。そのため、どの情報を優先的に認識させるかを整理しながら、視線の流れを設計しました。
また、観光地への移動時には観光英会話へつながるなど、「今の行動」と「次に学ぶ内容」が自然につながるUXを意識しています。
ポートフォリオとしては、単体画面の美しさよりも、外部情報と学習導線をどうつなげたかがアピールポイントです。
【4】英会話でストーリーの読み聞かせ
学習を「勉強」だけで終わらせず、家族で一緒に体験できるモードとして設計した画面です。
車内では、運転者が操作に集中する一方で、同乗者や子どもは受け身でコンテンツを楽しむ場面も多くあります。
そこで本画面では、ストーリー形式の英会話を聞きながら学べる体験を用意し、移動中の時間を共有体験として活かせるようにしました。
デザインとしては、情報を細かく詰め込みすぎず、耳で理解する体験を邪魔しない画面構成を意識しています。
運転中に視線を奪いすぎないこと、同乗者が直感的に内容を追いやすいことを踏まえ、文字量や配置の密度を調整しました。
また、ストーリーという形式を取り入れることで、単語やフレーズの暗記だけではなく、場面を想像しながら学べる体験を目指しています。
「子どもと一緒に学ぶ」という文脈も含め、感情的な参加しやすさを設計した点が、この画面の工夫です。
【5】スコア判定
移動後に学習成果を振り返り、達成感を可視化するための画面です。
学習アプリは継続利用が課題になりやすいため、本画面では「できた」「続けられた」と感じられるフィードバックを重視しました。
単に点数を出すだけでなく、利用者が自分の状態を把握し、次回も使おうと思えるきっかけになるように設計しています。
ここで意識したのは、評価がプレッシャーではなく、前向きな動機づけとして機能することです。
そのため、数字や結果の見せ方も「失敗を強調する」より「次の学習へつながる」印象になるよう整理しました。
スコア判定画面を入れることで、移動前の設定、移動中の学習、移動後の振り返りまでが一連の体験として完結し、アプリ全体に利用サイクルが生まれる構成になっています。
ポートフォリオとしては、学習体験を途中で終わらせず、結果確認まで設計した点を見せられる画面です。
【6】環境設定、学習進捗
継続利用を支えるための、設定と進捗管理の画面です。
車での学習は、毎日同じ条件で使うとは限らないため、音声や学習内容、使い方の細かな調整が必要になります。
そのため本画面では、自分の利用スタイルに合わせて設定を見直せることと、学習の積み重ねを把握できることを両立させました。
設定画面は地味に見えやすい一方で、長く使われるサービスでは体験品質を左右する重要な部分です。
そのため、単なる項目の羅列ではなく、どこを変えれば何が変わるかが理解しやすい構造を意識しました。
また、進捗確認を同時に見せることで、ユーザーが「今どれだけ続けられているか」を把握しやすくし、日々の移動の中で少しずつ学習を積み上げられる印象につなげています。
この画面によって、単発利用ではなく、継続的に生活に組み込めるアプリとして体験全体を補強しました。
ポートフォリオとしての見どころ
この制作で特に意識したのは、車内という制約のある環境に合わせて、画面ごとの役割を明確に設計したことです。
ログインで利用者を整理し、学習モードで目的を選び、ナビ連動で文脈を作り、ストーリーで参加体験を広げ、スコアで達成感を与え、設定と進捗で継続利用を支える流れにしています。
そのため、各画面を個別に作ったというより、「移動前・移動中・移動後」を一連のUXとして組み立てたことが、この提案のアピールポイントです。






