中国の古典小説「西遊記」に登場する三蔵法師のモデルとなったのが、玄奘三蔵です。彼はインドへの求法の旅から帰国後、長安の玄奘三蔵院伽藍を建立しました。法相宗の開祖として仏教の発展に大きく貢献した玄奘三蔵の足跡に触れてみましょう。
Index of Contents
01)西遊記の三蔵法師とは
求法の旅の末に伝えた教え
みなさん、中国の古典小説「西遊記」をご存知でしょうか。この物語に登場する三蔵法師は、求法の旅に出たインドから、仏典を漢訳して帰国した高僧・玄奘三蔵がモデルとなっています。唐の時代に実在した玄奘三蔵は、長年の修行と困難な旅の末、インドの教えを中国に伝えることができました。
玄奘三蔵が長安で建立した伽藍は、その教えを残す場所としても重要な意味を持っています。
玄奘三蔵院伽藍の礼門
亀の石造
02)玄奘三蔵院伽藍の歴史
法相宗の発祥の地
帰国後の玄奘三蔵は、長安に僧院を建立しました。この「玄奘三蔵院伽藍」は、法相宗という新しい宗派の発祥の地となりました。玄奘三蔵はここで、インドで学んだ教え「唯識教学」を広め、多くの弟子を育てました。その教えを引き継いだ弟子によって、法相宗は中国を中心に広まっていきました。
現在の伽藍跡地には、遺構が一部残されているほか、博物館なども建てられています。歴史に思いを馳せながら、この地を訪れてみるのも良いでしょう。
玄奘三蔵院伽藍の礼門前
玄奘三蔵院の玄関口
03)玄奘三蔵の偉業を知る
生涯に学ぶ教訓
中国の仏教発展に大きな足跡を残した玄奘三蔵ですが、実は渡航が禁じられる中、命がけで求法の旅に出たほどの探究心の持ち主でした。旅の途中では、度重なる災難に見舞われながらも諦めることなく、ついにインドへ到達することができたのです。
法相宗の発展の地「玄奘三蔵院伽藍」を訪れれば、彼の生涯から学ぶべき教訓に出会えるかもしれません。
玄奘三蔵[げんじょうさんぞう](600または602~664)は、『西遊記』で有名な中国唐時代の歴史上の僧侶です。
17年間にわたりインドでの勉学を終え、帰国後は持ち帰られた経典の翻訳に専念されたとか。
玄奘三蔵の最も究めたかった事は、「瑜伽唯識[ゆがゆいしき]」の教えでした。
その教えの流れを継承している宗派が法相宗[ほっそうしゅう]で、
現在の薬師寺と興福寺が法相宗の大本山で、玄奘三蔵は法相宗の始祖に当たるそうです。
玄奘三蔵像
大川逞一仏師の手によって作成された玄奘三蔵像。
右手には筆を、左手には貝葉(インドのお経)を手にしており、
天竺からの帰国後、経典の翻訳作業中の玄奘三蔵の姿がモデルになっているそうです。
玄奘三蔵像
さいごに
みなさん、いかがでしたか? 西遊記の三蔵法師は、実在の高僧・玄奘三蔵をモデルとしており、長安の玄奘三蔵院伽藍はその足跡を残す場所です。仏教発展に尽力した玄奘三蔵の生涯から、人々は様々な教訓を学ぶことができるでしょう。伽藍跡を訪れ、その偉業を感じ取るのも良い機会となるはずです。歴史に思いを馳せながら、足跡を辿ってみてはいかがでしょうか。
スポット情報
玄奘三蔵院伽藍の情報を紹介しますね
玄奘三蔵院伽藍
スポット名 | 玄奘三蔵院伽藍 |
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おすすめ度 | 4.0 |
TEL | 042-812-2723 |
エリア | 東京都町田市鶴間3-1-4 |
郵便番号 | 〒194-8589 |
住所 | 東京都町田市鶴間3-1-4 |
地図 | |
交通手段 | 小田急線「鶴川駅」からバスで約10分 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
休日 | 1月1日 |
料金 | 一般1,800円 |
駐車場 | 近隣にコインパーキングあり |
参考サイト | |
その他 | カフェ併設 |